今日親知らずを抜いた

今日親知らずを抜いた。抜歯記念日ということでどうでもいい日記を書く。

普段では己の体から意識的に一部を切り離すということは髪や爪ぐらいのもので、抜歯のみならず歯を削ることもあまり経験のないことだった。

そもそも私は自分の体に付けたり削ったりということを嫌う人間だと思っている。

以前友人との雑談でピアスとか付けないのか?と聞かれたことがあったがその時の自分の咄嗟に出た回答は「(自分の体は)まぁ親から貰ったものなんで(やらない)」というものだった。

別に教育だとか健康だとかそういうものから来た発言ではなく、実際に自分の体が刻まれているから出た言葉なんだろうと思っている。

私の腰の右脇前あたりに白い傷跡のようなものがある。これは生まれつきだ。

これの傷跡の位置は父が若い時に大事故で負った傷跡の位置と一致する。

子供の時だけのものかと思ったが27歳の現在でもしっかりと付いているから不思議なものだ。獲得形質というのは遺伝しないのではなかったのか。

また私の額にはハリポタみたいな傷跡がある。5歳の時に人様のお家の窓ガラスに特攻した時についたものだ。

これは母も同じで、母も子供のころ高所から落ちて傷がついたという。

額の傷は生まれつきではないが、要はうっかりしている・そそっかしいという所を遺伝しているのかもしれない。

抜いた親知らずは歪に曲がり、虫歯に侵されながらも根本的な美しさを携えていた。

私の体は私も知らぬものを親から先祖から受け継いでいるのだろう。

そのような美しさを私はそのままにしておきたいのである。